名もなき毒

 
前方路上にうずくまりし女、押し殺した声で何やら言っている。
近づくにつれ状況が見えてきた。
地面には、今年式年遷宮で賑わいているお伊勢さん内宮の御神体
「天照・・・・」と墨書された木札が置かれている。
女はその木札に向かい「私を除け者にする職場の奴等を私は許さない、
天照・・・様どうぞ私の願い奴等をコロ・・・・てくださいお願いいたします。天照・・・様・・・」
すごい所に出くわしたものだ。
 
どんな職場か知らないが、その職場で毒がまかれたのであろう。
先に毒をまいたのは女かそれとも奴等なのか・・・・。
 
人は毎日、内なる毒を薄めて生きているのだ。
時として薄めきれずに毒を吐く。
 
そんな光景を見ての帰り道、前方から来た自転車のおばはんと自転車でのすれ違い。
歩道上で私は右に避けたら、「自転車は左通行やで!」と毒を吐かれた。
おばはんの言う通り、道路交通法では自転車は軽車両で道路左側通行せねばならない。
おばはんの言うことは正しいと思われるだろうが、
私は道路全面の左側歩道内の自転車通行帯を走行、道交法で言う左側通行をしていたのである。
おばはんは、右側通行をしているのである。
「自転車は左通行やで!」と毒を吐くのであるならば反対車線を走行せねば理屈に合わないのである。
 
思わず、「おばはん何にぬかしてんねん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」と毒を吐きそうになる・・・・・。
 
イメージ 1
EOS 5D Mark III +  EF70-200mm F2.8L USM + EF2X
TV  1/250  AV  8  ISO 1600  焦点距離 320mm
 
 
 
Hatena Biog 「maido」も観てね!。