颪  日本人が発明した漢字「国字」

 颪 
 
今朝、朝刊で「颪」の感じを目にした。
 
関西人なら「颪」とくれば、「六甲おろし」です。
阪神の球団歌で正式名称は「阪神タイガースの歌」、古くは「大阪タイガースの歌」です。
 
颪(おろし)は、冬に山や丘から吹き下ろしてくる風の事です。
 
六甲山から吹き下ろすので六甲颪ですが、
兵庫には摩耶山(まやさん)から下りる摩耶颪もあります。
京都には、冬の京をいっそう寒くする比叡颪に北山颪があります。
大阪には生駒山があるが・・・颪は無い!。
 
「おろし」て「風」に「下」をのせた漢字ですが、
当て字丸出しのような漢字だと思ったら、
「颪」は日本人が発明した漢字で「国字」と呼ばれます。
 
漢字の原型は象形文字ですが、表現に限界がある。
そこで象形文字同士を組み合わせる方法(会意文字)ができました。
 
これにも、限界があり、一気に文字を増やす方法が誕生。
それが読みと意味とを表す「形声文字」(形=意味、声=読み)です。
 
【風】(フウ/かぜ・ならわし)形成文字
・ 「風」は「凡」と「虫」の合体。
・ 「凡」は「鳳(おおとり)」の羽の広がりや風が巻き起こる音を意味する。
・ 「虫」は「蛇」を意味する。
・ 「鳳」と「蛇」が合体すると風を司る神獣(しんじゅう)の龍になるとされた。
 
漢字の種類
※ 「六書(りくしょ)」とは漢字の成り立ちを六つに分類したもの。
(1) 象形文字: 物の形をもとに、文字化した。
(2) 指事(しじ)文字: 抽象的な物事を表した文字。「上」「下」。
(3) 会意(かいい)文字: 異なる意味のある文字を複数会わせる。人が木陰で休む様かは「休」。「峠」など。
(4) 形声(けいせい)文字: 音と意味をあわせた漢字。漢字の大半はこれ。
・ 江は「シ(さんずい)」と「こう」が合わさった。「工」は緩く曲がったと言う意味。
(5) 仮借(かしゃく)文字: いわゆる「当て字」。西は「目の粗い籠をあらわした象形文字。別に西の方角を表す文字が存在し、その音が西に似ていたことから、西を採用した。その後籠の意味は失われ、方角の意味だけが残った。
(6) 転注(てんちゅう)文字: 部首が同じであれば、意味を共有することができる文字。「孝」と「老」。現在はほとんどないとされる。
 
イメージ 1
EOS 5D + TAMRON AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC LD
TV 1/125 AV 7.1 ISO 250 焦点距離 35mm
 
 
Hatena Blog 「maido」も観てね!。