113番
113番
難しい世界の話ですが日本名が付いた事は喜ぶ事なんでしょう。
そのまわりには陽子と同数の電子(マイナスの電荷を持つ)が回っています。
元素の化学的性質を決めるのは外を回っている電子ですから、
陽子の数によってその元素の性質が決まるといえます。
原子番号は原則として軽い順番です。
1番水素→2番リチウム→3番ベリリウムで、
113番ニホニウムですから重い元素です。
元素は重くなるほど不安定で、安定に存在できる最大の元素は、
これより大きな原子核は徐々に「崩壊」していきます。
崩壊のペースは「半減期」という数値で表され、
原子が壊れて半分に減ってしまうまでに要する時間を指します。
天然から見つかる最大の元素は原子番号92のウランです。
これも徐々に放射線を出して壊れていきますが、
45億年という長い半減期を持つため天然から鉱石の形で発見されているわけです。
全て人工的に作り出された元素なのです。
113番ニホニウムも人工的に作り出された元素です。
そんな不安定な超ウラン元素をいったいどうやって作り出すのか。
1700京(1.7×1019)回の衝突を起こした中から、
たった1原子の元素113(質量数278)を検出したといいます。
できた113番元素はわずか1万分の3秒でα線という粒子を出して崩壊し、この世から消滅しました。
1万分の3秒しかこの世に存在しない113番の価値は私には理解できませんが、
科学にとって偉大な一歩何だそうです。
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